カンボジア

さっきまで、カンボジアの刑務所にいた。

※本記事の内容は個人の見解です
※本記事は2017年に執筆されました

なんだか今日は体に力が入らない。
さっきまで刑務所にいたからだ。

刑務所に面会に行く方に声をかけていただき、今日カンボジアのプノンペンにある刑務所に行ってきた。

到着し、まず面会するための手続きをする、待合所で待機。
待合所では、何組も家族がいた。主に家族だった。
この家族の一人が刑務所に居るのか、会いに行く誰かはどんな罪で刑務所に居るのかと、
待っている人たちのことを考えた。
小さい子供もいる。お母さんといるあの子のお父さんは刑務所にいるのだろうか。

持ち物検査をして、刑務所内に入る。
刑務所内はピリピリした雰囲気はなく、公園のベンチと机のような場所で、面会。

その間も、囚人服を着たお父さんに子供がじゃれつく様子、仲睦まじく触れ合う様子、
囚人服を着た恋人に、彼女が別れを惜しむ様子から目が離せなかった。
みんな、家族で、恋人同士で、仲間で、ずっと一緒にいたいのに、ここで、一瞬しか一緒に居られない。

伺った話によると、
ここの刑務所だけでも囚人は、現在5000人くらいいて、年々数は増えてきているということ。
刑務所の中にも外国人の囚人はいて、
中国人は、人身売買とドラッグ
欧州人は、児童買春
などでここにいる人が多いとのこと。

児童買春と聞いて、ぎょっとした。何をしにカンボジアに来ているのですか。
児童が性的な被害にあうニュースをよくみる、なんでこんなに多いのかと思う。

カンボジア人は、人身売買、ドラッグなどで捕まる人が多く、
今年に入っての、逮捕者は総勢約13,700人。(※1)

話の中で、カンボジア人は、村各地でもプノンペンでも覚せい剤を使っている人がいるということを聞いて、ショックがずっと消えない。
カンボジアの方に聞いてみても、
「自分の村では、覚せい剤を使っている人がいる。気がおかしくなっている人もいる。そんなに悪いことだと認識されていない」とのこと。

中国やラオスから生産されて、カンボジアに入ってきて、日本で買うようりはるかに安価で手に入るらしい。
マーケット内でここに行けば買える場所もいくつもあるとのこと。
全てなくなって、手に入らなければいいのに

ちなみに、交通事故で人を殺してしまった場合、相手側にお金を払って示談で済むこともあるらしい。
その人の命の価値は価格では決して表現しきれないはずなのに。

近年、刑務所の中で、10人程度で、英語やクメール語、バイクの修理を教える教室があるらしく、
囚人たちが有志でやっているとのことだ。
しかし、泥棒をして、何回も捕まって刑務所に戻ってくる人もいるようだ。
その人は、スキルがなく泥棒としか生きれないとのこと。
刑務所にいても更生するする機会や、社会に帰ってきて、活躍できるスキルが身につけられていないからでしょうか。

色々と考えさせられて、
問題を真正面から受け止めるには重すぎて、私は何のためにカンボジアにいるんだろう、何のために生きているんだろうと考えさせられた。

【参考記事】
※1:Thousands more drug arrests, National, Phnom Penh Post

児童買春の米国人に禁錮10年、カンボジア裁判所 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News

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